金利変動と株価下落率シミュレーション

金利変動と株価下落率シミュレーション

初めに

トランプ政権の関税導入によって株式市場が乱降下していますね。新NISA積立をしている身としては悔しいを通り越して遠い目しかできません。 株が下がる理由は、関税によりインフレが再燃するから金利を上げざるをえなくなるという連想ゲームだと考えています。 では、金利が上がると株はどれほど下がるのでしょうか?

金利と株価の変動シミュレーション(理論値)

計算結果

株価の騰落率: %


どんな計算しているのか

まずは時価総額の理論式を考えてみます。 ある会社は1年に1億円の純利益を生むとします。そしてこれが毎年続くとすれば純利益の総額は「1億円×年数」です。そしてこの純利益の総額が時価総額の理論値です。 しかしこのままでは時価総額は無限になってしまいます。 ここである考えを加えます。それは割引率です。

今お金をもらうと1年後にもらうの違い

ここでちょっと話がずれますが、あなたが1億円をもらうなら今貰うのと1年後に貰うのとどちらの方が得でしょうか? 答えは「今貰う」です。なぜならインフレする世界では1年後には物の値段が高くなっており、その分1億円で買えるものは減るためです。 他の考えもあります。今1億円をもらって株や債権に投資、または銀行預金に預ければ、1年後には1億円以上になっている(ことが多い)ためです。

1年後のお金の価値を現在のお金の価値に換算する

では、逆算すると1年後の1億円は現在の価値にするといくらになるのでしょうか? それは「1億円×割引率」分だけ価値が下がったと考えます。 割引率は通常は長期金利を見ます。長期金利は通常は10年国債金利を見ます。 例えば金利が5%なら、500万円価値が減ってしまって、現在の価値としては9500万円と計算するのです。

時価総額の理論値

前の話題に戻って時価総額の理論値を考えます。
上の方では純利益の総額は「1億年×年数」と書きました。
しかし割引率の考えを入れると変わってきます。それは以下のように等比数列になります。
「1億円 + 1億円×(1-5/100) + 1億円×(1-5/100)^2 + ・・・ 1億円×(1-5/100)^n」
等比数列の和の式を使い、また最後の年数nを無限にすると以下になります。
「1億円×100/5 = 20億円」です。
そしてこの20億円が時価総額の理論値なのです。

金利変化による時価総額理論値のインパクト

金利が5%の時は時価総額は20億円でした。
では、金利が0.25%の時はいくらでしょうか?
「1億円×100/0.25 = 400億円」です。
20億円が400億円に増えるのです。つまり株価は20倍UPです!
金利が与える影響がいかに大きいかお分かりいただけたでしょうか。

最後に

今回は理論値でしたので実際の株式相場の動きとは大きく異なっている部分もあります。 そのため大局的な考えとして認識していただいた方が良いと考えています。

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